花について知りましょう
●生物学的に見た花について
●生物学的に見た花について

花は、生物学的に見ると種子植物の生殖器官です。被子植物の花が典型的なものと見られています。通常は枝から伸びた柄の先に付いていて、中心にめしべ、その周りにおしべが取り囲んでいます。さらにその周りには花びらなどが配置されています。おしべで作られた花粉がめしべの胚珠に入ることで種子が作られます。ただし、花びらはハチなどの花粉を運んでくれる生物をを誘い出すための機能として付いているので、持っていないものや退化したものもあります。また、1つの花にめしべとおしべを備える花が大半ですが、中にはどちらかだけを持つ「雌雄異花」のものもあります。 受粉には花の構造により「自家受粉」と「他家受粉」に分けられますが、通常は他家受精が望ましいので、花の種類によっては自家受精を妨げるような仕組みをとっているものもあるそうです。たとえば、めしべとおしべのどちらか先に成熟するようになっているのもその仕組みの一つです。どちらが先かで「雄性先熟」、あるいは「雌性先熟」と呼ばれています。花の配列状態のことを「花序」と言いますが、花序は花によって異なりはしますが、一定の方式にしたがって並んでいるそうです。

1本の茎に葉がたくさん付いているまとまりのことを「シュート」と言います。つまり植物は、シュートに根が付いているものと見なすことができますね。実は、花はこのシュートから進化して現在の形になったものだと考えられています。花が咲く植物が地上に出現するまでは、シダ植物が栄えていたそうです。シダ植物とは、ワラビやゼンマイでおなじみの植物ですね。シダ植物のつくりとしては、葉に「胞子のう」というものを作り、そこから周囲にばらまかれた胞子が発芽して「前葉体」という体を作り出します。この前葉体では、精子と卵が作られて、そしてその2つが受精を行います。受精を行うときには、精子が卵にたどり着くための道具として雨や露といった“水”が必要だったと言われています。その水を利用して精子が泳いで卵へとたどり着くわけです。そして、ある植物が、雨や露の水を利用しなくても受精できるようにと、前葉体を葉にのせたままの形に進化しました。これが“花”なのです。花は、子孫を残すために、シュート、つまり葉と茎が進化して完成したものなのです。シュートについている葉が、それぞれ、めしべやおしべ、花弁、がく片、包葉などに進化していきました。これらの葉を「花葉」と呼んでいます。